2019年3月 18 日 発行

連載コラム

第191号「リーン・プロダクション・システムによる生産性の向上(3)」岩城生産システム研究所佐藤 裕孝

トヨタ生産方式、リーン・プロダクション・システムに対する認識

 トヨタ生産方式はリーン・プロダクション・システムとして海外でも広く認識され、その導入には著しいものがあります。  
しかしながら、一部の日本企業からは、「それは自動車産業のやり方だ。」 「大企業だからできるのではないか。」 「繰り返し生産だから可能。」 などと'言い訳のフォーマット'を繰り出して理由付けし、 「当社には適さない」とか「当社はまだそのレベルにない」 という答えが返ってきます。
さらには 「受注さえあれば生産性は良くなるので、 取組み不要。」と、他力本願で待つ経営者さえおります。
 しかしトヨタ生産方式、リーン・プロダクション・システムの導入効果は絶大で、繰り返し生産の製造業のみならず、繰り返し生産ではない現場にも大きな効果があります。
例えば、セントレア空港建設、 ボーイング社、 電車製造などの例もあります。 さらには3次産業に応用した、イトーヨーカ堂、 居酒屋の例や、農業法人の例もあります。

 高次元なQCD向上を達成でき、一人ひとりが会社の現状を考え、提案し行動する。 正に経営に参画する人材育成につながるノウハウですが、 上記のように'言い訳のフォーマット'をかざしている現状はとても残念なことです。

(以上)