これは有名な寓話で知らない人はいないと思いますが、よく私の指導会に於いては、別の意味で使わせてもらっております。
メディアでは、盛んに日本の製造業の持つ技術力の高さをクローズアップしており、そのものについては決して悪い事とは思いません。しかし、その背景には、バブル崩壊以後多くの日本企業に於いて、リスクを最小にする事が最優先され、国内の豊富なリソースが十分に活用されていないようです。それがリーマンショック以来、ますますひどくなる傾向があり、特に多くの製造業に於いては、製造の主体は中国/韓国をはじめとするアジア諸国に任せて、国内ではそこそこの生産を行なっているように思えます。
これはいわゆる前記にある所の盾の考え方と思います。
大きく変化してゆく環境の中で、危険を避ける為に盾の作戦は現実的なのは事実です。問題は矛をどう使うのか?
矛と盾は両方使って効果のある物で、(挿絵参照)バラバラに使っては戦いに勝つ事は出来ないのがわかります。今の日本の製造業を見ていると、矛をどこかに忘れてきているように思えるのです。いかなる盾をも貫く勢いと力を持った矛を構えた盾の後ろで構えている。このようにあればたとえ強大な敵であっても互角に戦えるのではないでしょうか。
我々製造業に課された使命は、物を作るという原点に立ち戻り、中国/韓国の4倍以上の総合生産性を持てるとすれば、我々の矛は彼らの盾をも貫く事が出来るのです。
そして、これらの事を実現する為には、優れたリーダーが必要になり、このリーダーを中心にSCM改革を推進するのです。研究所ではリーダートレーニングを企画しております。我こそはと思う将来のリーダーの方はぜひ参加ください。
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