その5【お付き合い挨拶】
社長への挨拶も結構多いが、銀行支店長他地区の代表者など挨拶に見えても「君に任す」であまり表に出ない。
あるとき取り入れ外注の社長が挨拶に見えた。月商10万円以下であり、当然「君に任す」と思っていたらお会いするとのこと。
応接室にて丁寧な挨拶を交わし、お帰りには玄関まで見送り深深とお辞儀をする。
そしてその後、「あの方々の協力がどれだけ我々の活動に寄与してくれるか分からない、大事にしなければいけないよ」
その後、その会社とは現在取引額が急増し頼もしい協力会社となっている。
その6 【思い込んだら】
朝、今日は数名で定時後GOLF練習場に行こうと決めていた。
全く珍しく16時が過ぎたら「お先に」と言って帰る。何か急用でもできたのかなあ?と思っていたが18時に練習場に行くとそこにいるではないか。
「やあ僕は1時間間違えていたよ、ここに着いて気が付いたよ、面倒だからそのまま練習していたよ」
全く憎めない表情である。それから更に食事もとらず練習場から閉門時間で追い出されるまで500球近くを打ち込んだとのこと。
だからあの腕である? それでもあの程度の腕である? 還暦を越えていた年令である、普通ではない。
その7 【黙って水くれ】
長野オリンピック記念に西側の土手に、この地区全体で桜の木オーナーを募り、200本の立派な桜並木遊歩道を作ることになった。それぞれ桜を植えたが、なかなかその後のフォローができない。
あるとき「僕の木は立派に育つだろう、僕は毎日コツコツ水をくれているものなあ」、朝ひとりでそっと水くれをしていたとのこと。そして隣の我々の木に「あれはダメだね」、と冷たい一言。
植えた時親指ほどの幹は今では直径20センチ近くなり、そして調度今、この辺では珍しい黄色の花びらをつけた【うこん桜】が、まるで「どうだ君たちもこの桜のように成長したかな」と言っているようである。
他多々あり、紙面都合より割愛。
正しい事素晴らしい事を言う人は多くいる。しかし我々は言葉だけではなくその人の日々の姿、行動によってはじめて共鳴納得するものである。うまくいかないとアイツが悪いコイツが悪い、環境が悪いと言う前に自分は何をしようとしたか、自問してみることが必要であろう。
自ら働く事の気持ちよさ、そして今日もまた見学者から個別の改善よりも “人々が活き活きと働いていると感じました” の一言をもらった時は、我々をまた勇気付けさせてもらい、さあ今日もやるかの気持ちにさせてもらっている
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