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発行者 株式会社岩城生産システム研究所 編集者 有限会社IPSインターナショナル |
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平成18年12月01日発行 第031号 | ||
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「岩城生産システム研究所NEWS」第31号を発行させていただきます。 今回はNECロジスティクス・八巻 様及び、弊社・岩城 宏一のコラム「全員参加による経営活動の薦め11」を掲載させて いただきます。どうぞ宜しくお願い致します。 業務部 |
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NECロジスティクス梶@ 米沢支社 八巻 信義 様 | ||
NECロジスティクス(株)米沢支店の八巻と申します。 コラムに寄稿を・・・のご依頼に、今までの移り変わりを主としてお話させて頂きます。 先月の(9月)の指導会で、先生より『何年になったの?』との問いに、『2000年の8月からですから、もう6年になります』と 答え『良く続いているね・・・』のお言葉に、つくづく年月の永さと速さに驚いた次第です。 今、振り返ってみると、最初の指導会を受けるに当たり、整理・整頓をして望んだつもりが『ここは倉庫でなく物置だね』の第一 声に衝撃を受けました。今思えば、雑然として部材が溢れて、とても管理された状態では有りませんでした。 「物の動線は短く単純に!」のご指導の基に活動がスタートし、まず2Sの徹底を最優先課題として取り組んだ結果、フロア が削減され、パーツセンターがコ・ロケーション工場として生まれ変わりました。 その後、『NECLで物作りをしなさい』の一言でNECLラインが誕生しました。 初めての物作りで、日々他社を参考に悪戦苦闘し、1ヶ月で漸くNT−PCラインを立上げ、生産を開始しました。指導会の度 に色々とご指導アドバイスを頂きながら展開してきたことが忘れられません。 いつも指導会で言われる言葉は『物が多いね』でした。 『物が多いと管理する人も多く、ムダも多く発生する』と幾度となく 指摘され、かんばん化推進拡大を展開しているにも拘らず、荷量が減らない状態でした。 そこで、保管形態を従来の製品別 部材保管から、購入品別に、海外・国内と全面見直しを図り、更にかんばん化の推進を図った結果、漸く景色が大きく変わっ てきた時には、ほっと胸を撫で下ろした事を思い出します。 先生に 『 やっとライン側に部材ストアが設置できるレベルに成ってきた 』 と言われるまで3年もの日々が費やされ、その後 は改善のスピードも上がり、現在では、パーツセンターの半分が、PR事業部殿の開発から生産・出荷までの一元管理された 流れとなっています。 更に、現在では、活動開始前(6年前)の倉庫フロアが半減以下で運用されています。 このように、日々改善継続できているのは、先生の指導方法が 「一人ひとりのレベルに応じた指導と良く説明を聞いて、誉めてから懇切丁寧に指導」されている点にあると思います。 『 点の指導でなく面の指導から全体最適 』 と結び付く指導が、組織全体が一体となった活動に導いて頂いて要るから こそ長続きしているのだと思っております。今では全員参加の活動へと結び付くまでに成長してきています。 最後になりますが、これからも生産革新活動の輪を緩めず日々地道にコツ・コツ・積み上げて行きますので、健康に留意して いただき、末永きご指導をお願い致します。 以上 |
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滑竢髏カ産システム研究所 岩城 宏一 | ||
― 全員参加による経営活動の薦め11― |
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会議の多さ自体も、組織の稼動低下の直接の要因であり、“会議を減らせ”は間接部門効率化のための常套句にさえなって います。それは、会議に費やされる時間が膨大であるばかりではなく、その会議の内容が案外つまらないことに終始し、議して も決まらない場合が多いことを、皆が少なからず知っているからであります。 ときには “会議のお陰で急に仕事がやり辛くなっ た”ことさえ経験することであります。 私たちの日常の仕事の中で会議が必要なのは、言うまでも無く、お互いの仕事の調整をしないと皆が勝手に動き、まとまりが なく全体として仕事が進すまなくなるためであります。このことは、お互いの連携のための仕事の調整を行う仕組みが、会議や 打ち合わせ以外に無いからであります。 会議が多いのでいくら減らせと言っても、会議をしないでも済むような仕組みを作るか、またそれを必要としないような仕事の 仕方に改める以外に、会議は減らないことは言うまでもありません。 会議を完全に無くすまでに改善されなくても、少なくとも会議が効果的に行われて、それによって皆の活動の連携が補完され 円滑になるようには、改善したいものであります。そのための手掛かり掴むため、一般的に会議で取り上げられている議題を調 べてみると、お互いの仕事の内容及び担当範囲、日程等関係するものが非常に多く、所謂“仕事のすり合わせ”を行っているの であります。 これを先に述べたような、プロジェクト活動におけるプロジェクト内の会議と、通常の横もち組織における会議について比較して みると、その違いは一目瞭然であります。後者は所謂“議して決まらず”的でありますが、前者ではプロジェクトの立ち上り時には 念入りな打ち合せは必要ですが、通常はお互いに立ち話程度で事が足りことになります。 これは先に述べたように、組織が水平分業から垂直分業統合型に変るだけでも、各自が自分で判断出来る部分が増え、各々 の仕事の調整のため会議を持つまでもなく、お互いの意思の疎通が出来ていることを意味しています。 そこで会社全体の仕事を、このようなプロジェクトによって行うとすると、会社中には何本のものプロジェクトが存在することになり また多くの人達が複数のプロジェクトと関係することになります。このような状況下では、各プロジェクトが各々独自なやりかたで 活動を展開すると、会社全体としての管理が大変難しくなることが予測されます。 そのような混乱を避け、効率よく全体を運営するためには、各プロジェクトの運営上共通する事項を見出し、標準化することが 大切であります。即ち生産活動以外の所謂スタッフ業務は多種多様で、そのつど高度の判断を必要とし複雑であるとされてい ます。しかし、複雑に見えるこれらの仕事を繰り返し的に反復されるものと、そうでないものに層別し、反復されるものは出来る 限り標準化していく。 その上で、標準化された部分は仕事の管理の仕組をつくり、仕事の進行管理はその仕組みにゆだね、変化するもののみを 個別に管理して仕事を進めることを試みる。これが生産現場における平準化を、スタッフ業務の改革に応用した改善の取り組み 方であります。 このような視点でスタッフ業務を見てみると、予想以上多くの分野で改善の端緒を見つけることが出来るように思います。 次回より具体的に間接業務の改革について、検討していきましょう。 (次号につづく) 以上 |
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